下肢静脈瘤

下肢静脈瘤


下肢静脈瘤とは、足の血管がふくれてこぶの様になる病気です。
「太く浮き出ている」「コブ状に膨らんでいる」「血管が浮き出てみえる」などの特徴がみられます。
良性の病気ですので、治療をしなくても健康を損なうことはありませんが、発症した場合にはそのまま放置しておいて自然に治る病気ではありません。
また、下肢静脈瘤をそのまま放っておくと、知らず知らずのうちに症状が悪化してしまう場合もあります。

足の変化や症状に不安や疑問をお持ちの方は、一度、原因のひとつとして「下肢静脈瘤」の可能性を考えてみてください。 下肢静脈瘤の疑いがある方は、症状が悪化しないうちに、早めにご相談ください。


下肢静脈瘤の症状


見た目の症状

青い血管が浮き出ている
血管が浮き出て、コブのようにボコボコとしている
血管の色が、赤色や紫色になり目立っている

足の自覚症状

足がだるい・疲れやすい
足がむくむ
足が重い・痛い
足がかゆい
足がつる・夜中にこむら返りがある

皮膚の症状

足に茶褐色のシミができた
足のカサカサになっている
足に湿疹ができ治りにくい
足の皮膚が黒ずみ、硬くなっている
足に傷や潰瘍ができ、なかなか治らない

主やすい人の特徴


長時間の立ち仕事・座り仕事の方

長時間立って行う仕事に従事されている方(教師・看護師・理美容師・調理師・CAなどの職業の方)に多くみられます。また、同じ体勢のまま座り仕事をされている方にも多くみられます。

妊娠・出産

妊娠中や出産後に下肢静脈瘤ができる女性は少なくありません。
妊娠・出産の回数が増えるほど下肢静脈瘤になる割合が高くなっています。

体質(遺伝)

遺伝的体質により、下肢静脈瘤になりやすい方もいます。
親族に静脈瘤のある方がいる場合も、発症する頻度が高まるようです。

女性の方

男性よりも女性の方が発症しやすいことがわかっています。
成人女性の20~25%に発症するといわれています。

高齢の方

加齢とともに発症の頻度が高まります。
加齢によって血管が弱まり、逆流を防ぐ弁が壊れやすくなるためです。また、女性ホルモンが低下することも原因のひとつです。

肥満の方

体重があることで、足にかかる負担が多くなり、静脈瘤ができやすくなるといわれています。

下肢静脈瘤の診断


当院では、主に超音波検査(エコー検査)にて検査を行います。
超音波検査は肝臓や胆嚢の検査と同じ検査で、ゼリーをつけて体の表面から静脈の状態を調べます。
体への負担がなく、痛みがないため繰り返し行うことができ、血液の流れが見えるので静脈弁の異常があるかどうかが正確にわかります。

下肢静脈瘤の治療法


下肢静脈瘤の治療法は、静脈瘤の生じている場所や症状の進行状態によって、「外科手術」「血管内レーザー手術」「硬化療法」「保存的治療」など、いくつかの方法がありますが、当院では、以下のような治療を主に行っております。

薬剤注入硬化療法

硬化療法は、静脈血管内に硬化剤と呼ばれる薬剤を注入して血管を閉塞させ、静脈瘤を消失させる方法です。
手術のような傷が残らず、体への負担も少ない方法ですが、比較的細い静脈瘤に対して有効な治療法です。

圧迫療法(保存療法)~弾性ストッキングなどによる対処~

医療用弾性ストッキングは、普通のストッキングとは違う特殊な編み方で、足を強く圧迫するように作られています。
伸縮性の強い医療用の弾性ストッキングを履くと拡張した血管を圧迫して下肢に血液が溜まることを防ぐ方法です。
弾性ストッキングを履き、足を圧迫することで静脈内の余分な血液が減り、深部静脈への流れが促進され、下肢全体の血液循環が改善されます。よって、足のだるさや足がつるなどの症状が緩和されます。
自分の体にあったサイズと強さの弾性ストッキングをしっかり着用すれば、静脈瘤の進行はある程度止まりますが、下肢静脈瘤の進行防止、現状維持が目的となり、この対処法で下肢静脈瘤そのものが治るわけではありません。

ストッキングの圧迫圧の強さは3段階ありますので、病状に合わせて医師が選択します。 また、ハイソックスタイプ、ストッキングタイプ、パンティストッキングタイプなどがあります。

文京区小石川の内科・循環器内科

小石川循環器内科クリニック
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診療科目 内科・循環器内科・糖尿病内科・健康診断・ドック
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