スギ花粉症

スギ花粉とは


スギ花粉症はおよそ2500万人が患っているとも言われている、日本で最も疾患数の多い花粉症です。アレルゲンであるスギ花粉の飛散量が多ければ多いほど、スギ花粉症の発生患者は増える傾向が見られます。
しかも大量に花粉が飛散した翌年は、飛散量が少なくともその影響が出るケースもあります。症状としては、くしゃみ・鼻水・鼻詰まりおよび目のかゆみが最も多く見られます。
ただ、他の花粉に比べてアナフィラキシーショックや口腔アレルギー症候群などの症例は非常に少ないとも言えます。
また、スギ花粉症患者の7割前後はヒノキの花粉症を併発しているとの説もあります。

シダトレンについて


シダトレンは、スギ花粉が原料のエキスで、少しずつ服用することによって体を慣らし、スギ花粉によるアレルギー症状(スギ花粉症症状)を和らげる効果があります。
(※服用を始める前に、スギ花粉症の診断が必要になります。)
また、アレルギー症状の有無にかかわらず、毎日、数年間にわたり継続して服用する必要があります。 今現在、スギ以外の花粉症の治療薬は無いなかで、シダトレンは日本人の約5分の1がかかっているとされるスギ花粉症に対する数少ない有効なお薬なのです。
ただし、用法としましては低濃度から始め、徐々に濃度を増やして、免疫寛容(アレルギー抑制)を獲得することが肝要です。

服用方法について

1日1回、少量から服用をはじめ、2週間は徐々に増量し、その後は決まった量を数年にわたり継続して服用します。 初めての服用は、スギ花粉が飛散していない時期に、医師の監督のもと行う必要があります。
※青のボトルです

① 増量期(1~2週目)※青のボトル

通常、成人及び12歳以上の小児には、投与開始後2週間のあいだ、1日1回、舌下に滴下して2分間保持した後、飲み込みます。その後5分間は、うがい・飲食を控えます。
※増量期の増やし方は、下記をご参照ください。

② 維持期(3週目以降)※白のボトル

維持期として、2,000JAU/mlパックの全量(1ml)を1日1回、舌下に滴下し、2分間保持した後、飲み込みます。
その後5分間は、うがい・飲食を控えます。

取扱い方法

シダトレンは冷蔵庫で、小児の手の届かないところに保管してください。
増量期のボトルは、キャップをはめ保管袋に入れ、立てて保管してください。
増量期のボトルに残った薬液は、紙などに吸収させるなどして可燃ゴミへ、容器は、各自治体で定められたルールに従って捨ててください。維持期の使用済みの容器は、各自治体で定められたルールに従って捨ててください。

※シダトレンは他の人に使用させてはいけません。

服用前後に気を付けてほしいこと

  •  シダトレンは12歳以上が対象になります。
  •  アナフィラキシーショック既往や薬アレルギーがある人は治療できませんので、ご注意ください。
  •  服用前後2時間程度は激しい運動、アルコール摂取、入浴などをしないでください。
  •  薬液が手についた場合、直ちに水で洗い流してください。

花粉飛散期の過ごし方

スギ花粉が飛散する時期は、シダトレン服用後に体調変化がおこるおそれがありますので注意してください。花粉症の症状がひどい場合、医師の指示に従い、アレルギー治療薬などを使用してもかまいません。
症状や薬の使用状況を日誌にまとめ、受診時に医師に確認してもらいましょう。

その他

これから「シダキュア」という名前の新しいスギ花粉症舌下免疫の薬が発売するとされています。このお薬は5歳から服用が可能なため、シダトレンでは対応しきれなかった5~12歳の小児のスギ花粉症対策として注目されています。
このシダキュアはタブレットのように口腔内で溶ける薬になっていますので、冷蔵庫での保存をする必要が無く、室内での保存が可能なのです。
また、ダニアレルギーに効く「ミティキュア」というお薬もあります。
こちらも12歳以上の小児という制限がありませんが、以下の点には留意してください。

※低出生体重児、新生児、乳児または5歳未満の幼児に対する安全性が確立されていません
※児等に対しては、適切に舌下投与できると判断された場合にのみ投与してください

文京区小石川の内科・循環器内科

小石川循環器内科クリニック
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